宮台真司、1993、『終わりなき日常を生きろ』ちくま文庫
終わりなき日常を生きろ―オウム完全克服マニュアル (ちくま文庫)
- 作者: 宮台真司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1998/03
- メディア: 文庫
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■当時(90年代)の問題意識
私たちが問うべきなのは、なぜ特定の時代には、特定の社会イメージや世界イメージだけが生きられるのか、なぜいろいろあるなかでもそういう特定のイメージを生きることしかできないのか、ということでなければならない、それも、イメージ(=メディア)とイメージでないもの(=現実)を区別するような一九世紀的手法を用いて答えるのではなく、すべてがイメージであることを前提とした手法を用いて答えなければならない。p.94
→この頃の著者の研究にはこの文言がよくある。
■「終わりなき日常」
幸せや不幸の原因が「外的制約」に帰属できなくなり、ひたすらコミュニケーションの失敗による「内的制約」ばかりが問題になるような社会こそが、「終わらない日常」なのだ。…もちろん、いまだ実現されざる「輝かしき未来」を持ち出すことも、「外的制約」への帰属に含まれる。そうした「時間化」が許されないがゆえに、まさしく「終わらない」日常になってしまった…。p.162