蜜柑のプロジェクトverβ

シホンシュギ、ヒャハー

memo-thought and theory

赤澤、高岡(1997)の批判

『年報日本現代史』(1997)において「総力戦体制をどうとらえるか―『総力戦と現代化』を読む―」という論評が行われている。 特に山之内に関しては赤澤史朗と高岡裕之が批判を行っている。 ■赤澤●言葉の定義の問題:「階級社会」、「システム社会」、「総力戦…

山之内(1996)

■山之内靖/成田龍一・大内裕和(聞き手)「インタビュー:総力戦・国民国家・システム社会」『現代思想』1996、6 総力戦体制の問い直しは<経済>の領域からはじまった。 野口悠紀雄『1940年体制』(1995) 岡崎哲二 佐口和郎 ●野口/山之内:総力戦体制に関する…

山之内(1992→1996)

「参加と動員―戦時期知識人のプロフィール―」『地域紛争と相互作用』東京外国語大学海外事情研究所、1992 →『システム社会の現代的位相』岩波書店、1996、第2章(pp.96-171) 大河内一男(昭和研究会)の分析〜〜システム論の先駆 戦時期と戦後期を通して社会政…

山之内(1996)

山之内靖、1996、「戦後半世紀の社会科学と歴史認識」『歴史学研究』 石田、丸山、大塚ら戦後的な社会科学への考察。 ■大河内一男の戦時動員体制論 昭和研究会の中心メンバーとして活躍した大河内一男によれば、戦時動員体制は非常時の例外的体制と捉えられ…

山之内(1988)

山之内靖「戦時動員体制の比較史的考察―今日の日本を理解するために―」『世界』1988、4 【問い】・第二次世界大戦期における動員体制が日本社会に及ぼした影響はいかなるものであろうか? ・それはどう評価されるべきであろうか? ■分析対象としての資本主義…

山之内(1997)

山之内靖、1997、「総力戦・ニューディール・システム社会」『経済学史学会年報』 ■現代の管理体制 今、フランクフルト第一世代が語った先進産業文明の技術合理性に関する批判的告発を読み直しながら、私は1997年という現時点での日本社会の問題性が暴露され…

山之内「編集方針について」

1992年-1994年の共同研究 『総力戦と現代化』『ナショナリティの脱構築』 ●研究動機 ベルリンの壁の崩壊(1989)、米ソ対立と冷戦期の終焉(1990年代初頭)によるグローバル化と国民国家の動揺、世界秩序の新たな編成の不在 ●出発点 国民国家が第二次世界大戦の…

山之内、V・Koschmann、成田(1995)

総力戦と現代化 (パルマケイア叢書)作者: 山之内靖,成田龍一,J.ヴィクターコシュマン,J.Victor Koschman出版社/メーカー: 柏書房発売日: 1995/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (13件) を見る ■J・Victor・Koschmann、「英語…

ミヒャエル・プリンツ「ナチズムと近代化――ドイツにおける最近の討論」

山之内「方法的序論」

●日本の現代史に関してこれまで支配的であった見解(読み替えるべき対象) ファシズム時代の日本の歴史は近代社会が歩むべき本来の成熟過程から外れた非正常なコースをたどった。大正期(1912-26年)に進展した民主化の傾向はファシズムの時代にいたって頓挫した…

佐藤(1993)

近代・組織・資本主義―日本と西欧における近代の地平作者: 佐藤俊樹出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 1993/11/01メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (37件) を見る <<中心的な問い>> <近代>とは何か? 我々の…