蜜柑のプロジェクトverβ

シホンシュギ、ヒャハー

山之内、V・Koschmann、成田(1995)

総力戦と現代化 (パルマケイア叢書)

総力戦と現代化 (パルマケイア叢書)


■J・Victor・Koschmann、「英語版への序文」

2つの修正主義
・1960年代初頭以降に現れたもの
・本書:「最善の意味における」修正主義


本書の修正主義
――「戦後民主主義批判」:戦後イデオロギーと諸制度について、戦時期に先行したものとの連続性という脈絡に即して様々な角度から光をあてる。鄯
→修正されるべき対象
 :戦後歴史学

戦後すぐの時期から1960年代初頭にかけて支配的であり、1980年代以降もなお少なからぬ影響力を保った日本現代史へのアプローチは、日本がおこなった戦争について占領軍の側から押し付けられた公式見解と、甦った共産党を含む左翼勢力が支持した公式見解とのあいだに生まれたものであり、それらの部分的な収斂の結果であった。…このアプローチは1931年から1945年にかけて日本の歴史を特徴づけた権威主義と拡張主義の主要な原因について、日本に特有の病的要因によるという想定を立てていた。…「前近代的な遺制」が日本の現代史全体を解釈する鍵となったのである。…したがって、日本の敗戦に続く諸改革によって、前近代的な非合理性を排除し、日本の民主改革を達成することが意図された以上、戦後は戦時期とはっきり区別されるべきである。鄱

 :戦後歴史学の推論…目指すべきもの

つまり、さらなる「近代化」こそは、なお存在するであろう非合理性や搾取にたいして効果のある、あるいは非民主的などんな要素にも効果のある万能薬だという推論である。鄱


●1980年代以降
新たなパラダイムの登場

「戦時期」は「戦後期」と密接につながっている――実際のところ、戦時期は戦後期にとってその基礎条件であった――と解釈し、したがって「戦後期」を独特の歴史時代として扱うのは幻影に他ならないとして、この見地を退ける捉え方が現れてきたのである。鄴

→「戦後民主主義」と呼ばれるシステムの批判
・戦後の病弊
?圧倒的に近代的なもの
?すべての「先進」資本主義国家に共通する傾向に由来


●連続性とパラレルに存在する非連続性
総力戦パラダイムの連続性の認識には、相対的な不連続性によって区別される二組の異なった時系列が認められるとする考え方が含まれる。
?「戦時期/戦後期の時代」(1930年代から1970年代?)と呼ばれる時期と、それに直接に先行する「戦前期」に関わるもの
山之内、岡崎、大内
?「戦時期/戦後期」と1970年代後半または1980年代から今日に続く比較的に最近の時期に関わるもの
山之内、雨宮、岩崎


佐藤(メディア研究)

総力戦のただ中で最初にその輪郭を現した構想が戦後になって施行されたのであり、そこに連続性を見出すことができるのである。酛


●【論点】
戦時と戦後の連続性は、その多様な形態にもかかわらず共通の属性を帯びている。
プリンツの定義

近代化がもつ肯定的な含みとともに否定的な面も強調している「ヤヌスの顔を持つ近代化」醃

山之内、杉田、成田、佐藤、コシュマン

ファシズム下の社会について「相対的近代性」に向けて開かれていた側面

山之内、杉田、岩崎、大内、佐藤

「動員と参加の問題」

→コシュマン、成田、佐口、佐藤

総力戦への動員が「近代化機能」を内包

山之内、大内、雨宮